この研究について

どうしてこの研究をしようと思ったの?

シティズンシップ教育(主権者教育)は、多くの学校で取り組まれていますが、小中高等学校のそれぞれの学校種において、主権者教育に関する授業実践を教員同士が共有する場がないよな〜。と思ったことがきっかけでした。

共有する場をつくれば、教員自身が主権者教育に関して学び合うことができ、主権者教育を推進することができるのではないかと考え本研究に取り組もうと思いました。



この研究でどんなことに取り組んでいきたいの?

本研究は、主権者教育を充実させるための地域社会と学校の連携方法を提案することを目的としています。

そのために学校関係者や学校外部の専門家が主権者教育の取り組みを共有することができるプラットホーム的役割を担う「シティズンシップラボ」を作ろうと思います(主に初年次)。

そのうえで、高等学校だけではなく小・中学校で取り組まれている地域社会と連携した主権者教育プログラムの実践を共有し、学習にかかわってくれた外部人材と学習者である子どもとの関わりに着目して、授業者がどのような学習課題を設定し、どのような学習を展開すれば子どもの思考を促すことができるのかという点を明らかにしていきます(主に2年次)。

これによって、主権者教育を充実させるための地域社会と学校の連携方法を検討することができると考えています。



この研究を今後どのように活かしていきたいの?

主権者教育は、学校の教室空間だけのものではなく、実社会においても行われるべき教育活動です。

「社会に開かれた教育課程」の実現が叫ばれている今日において、NPOなどの外部団体における主権者教育の取り組みの意義を明らかにして、学校現場の主権者教育との共通点や違いを明らかにしていきたいと思います。
学校と外部団体それぞれの違いをふまえた連携方法を検討する中で、近年注目されているAgency(変革主体)やDisposition(知的性向)の育成を目指す主権者教育のあり方を探究していきたいです。



研究者代表

井上 昌善
(いのうえ まさよし)

2010年04月から2018年03月まで神戸市立中学校で教諭として勤める。
その後、2018年04月より、愛媛大学教育学部で講師を経て、現在准教授として務める。