第15回愛媛社会科・主権者教育研究会(成果報告)

第15回愛媛社会科・主権者教育研究会(成果報告)

2023年7月8日(土)9時30分~11時に@オンラインにて、第15回愛媛社会科・主権者教育研究会が行われました。今回は、東京学芸大学附属竹早中学校教諭の内藤圭太先生に、「資質・能力の育成を目指す中学校社会科授業づくりと評価のポイント」について、以下の①~③の視点をふまえてご講演をいただきました。

①中学校社会科授業を通して育成を目指す資質・能力とは!?
②①をみとるための評価の実際は!?
③自己調整という観点から実践を振り返って思うことは!?

そのうえで、社会科授業づくりと評価をさらに推進するために必要になること(講演を受けて感じたこと(「公民としての資質・能力育成を目指す社会科授業づくりと評価」のポイント、課題など、子どもが自己調整している姿とは!?それを実現するために必要な指導とは!?)を参加者同士による意見交換を通して考えていきました。

【講演の様子】

【意見交換の様子】

「資質・能力を考えること」は、「授業を通して成長した子どもの姿(何ができるようになったのか)を考えること」です。社会科の授業を通して最終的に子どもは公民としてどのようなことができるようになればよいと判断できるのでしょうか。その判断の結果や根拠について議論を深めることが、公民としての資質・能力育成を目指す社会科授業づくりと評価の推進につながるのではないかと思います。

【参加者の皆様の主な感想】
〇生徒の力を高めていくという視点で指導と評価を行っているというところが印象に残りました。(公立中学校の先生)
〇自己調整も含めた「主体的に学習に取り組む態度」の評価は、たくさんの方とお話してみたい、難しい課題だと思いました。(公立小学校の先生)
〇「単元を貫く問い」など単元全体を重視する指導実践例がとても参考になりました。現場の指導の忙しさから、単元全体の見通しを持ちづらい状況ではありますが、時間ができる夏休み中に考えてみます。(公立中学校の先生)
〇評価場面や評価基準を子どもと共有していくことの重要性が今回の研修会で最も印象に残った。生徒が学びの意図を感じていくために学習の見通しを持っておくことやワークシートからどのように生徒の見方・考え方を見取っていくことができるのかなど非常に参考になった。実際に教壇に立たれている先生方がどのように評価という視点で悩んでいて、どのような方策によって改善していこうとされているのかというプロセスを見せていただき非常に面白い内容だった。(大学生)
〇単元の中でどのように評価を行うのか,特に形式的評価と総括的評価の違いとその役割を学ぶことができた。やはり単元を組み評価場面を明確に設定すること,どの場面でどのような目的で評価するのかを設定することが重要だと思う。(大学院生)
〇評価の実践などで同様の課題に直面している先生のお話を聞きながら自身の実践についても考える良い機会となった。生徒と教科や単元のねらいを共有し、指導と評価の一体化を図っていくことの重要性。自己調整を見とるための評価方法の紹介されていてとても勉強になった。(国立の中学校の先生)

会終了後も、子ども自身が振り返り(リフレクション)の活動に意味を見出すための手立てやワークシートの工夫などについて活発な意見交換が行われていました。
ご講演をいただいた内藤先生、ご参会いただいた皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。